DVは親密な関係の人からの暴力ではなく、親密な関係の人への暴力です。

皆さん、DVの定義を口にするとき「親密な関係の人からの暴力」と言っていませんか。それはおかしなことだと気づいてください。

DV防止法にも、内閣府のDVの説明にも「配偶者からの暴力」という言葉が使われ、全国でもそれがずっと使われてきました。しかし、それでは「被害者へのメッセージ」になってしまい、「DVは被害者の問題であり、あなたが解決しなければならないんですよ」と言っているようなものです。DVは加害者の問題であり、加害者の責任です。DVを「親密な関係の人の暴力」と定義し直し、加害者に向けたメッセージに変える必要があります。定義の言葉を変えることが、DVをしている人には自分のしていることに気づくきっかけに、DVをされている人には、それがDVであり、相手は支配を目的に力を選んでいるのだということに気づくきっかけに、また社会に根強く残るDVに関するまちがった俗説が訂正されるきっかけになればと思います。